卓越した技術で多様なモールドベースを製造
更新日: 2026年3月13日
2025
イイダは、プラスチック射出成形やダイカスト鋳造工程で必須のモールドベースの専門メーカー。モールドベースとは、金型外周部を構成する部品郡の総称であり、金型の加工精度を保証するだけでなく、金型が正常に動作するうえで重要な役割を担う。1992年の創業以来、生産品や顧客の製造装置に合わせて製作する特注品を一貫して手がけてきた。自動車や家電、遊戯機器を中心に、幅広い業界で多数の顧客を抱える。
モールドベースは標準規格品が販売されており、これを利用して金型を用意する。ただし、機能性・意匠性が高い製品のほか、金属などの部品を樹脂と一体成形するインサート部品や、異種材料を組み合わせて1つの部品にする2色成形品を製造する場合、特注品が求められる。同社では30台のマシニングセンタなどの最新の加工機や検査機を保有しており、こうした高度な顧客ニーズに応える。
また、微細・多面・曲面・深穴など複雑形状に対応し、かつ高精度加工ができる技術陣を抱えるのも強みだ。特に、工作機械の制御プログラムを作成するプログラム部門は、業界でもトップクラスの規模を誇り、約20名が所属する。機械加工担当者がプログラム作成を兼務する体制を改め、プログラム作成と機械加工を分業化し、加工経験が豊富な人材を同部門に配置して開発体制を強化した。さらには、平面や側面、穴加工といった工程別に部署を設置することで、より高度な加工ノウハウの蓄積やプログラム作成をより効率的に行える環境を整えている。
作業時間の短縮や加工品質の安定化を図るため、加工機のカスタマイズや専用機の自社開発を進めている。現在、加工現場にはエアテーブルや側面加工機、パーツ圧入機などの専用機を導入している。エアテーブルはテーブル面から吹き出す空気の力を利用して、重量物を容易に移動することが可能。側面加工機も加工対象物の方向を変えることなく作業できるため、落下などによるスタッフのケガのリスクも大きく低減した。
プログラム部門には女性社員が多く在籍する。産休・育休取得のほかライフスタイルに合わせた在宅勤務制度の導入など、性別を問わずに働きやすい職場環境の整備を進めている。また、2025大阪・関西万博で実施された「製造業対抗ミニ四駆大会」に出場し、鋼材加工技術を役立てて開発した玩具を展示した。来場者に楽しんでもらうだけでなく、自社の技術力やものづくりの魅力の発信にも積極的に取り組んでいる。