一貫生産とVA/VE提案で顧客とともに生み出すプレス部品
更新日: 2026年3月13日
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エム・ティ・アイは、プレス部品の試作から金型設計・製作、成形、二次加工、組立まで一貫生産体制を保有する。金型事業で創業した経験と、かつて省力化機器事業を手がけた実績を併せ持ち、自動車や建築およびソーラー発電など多様な分野に向けた部品製作を幅広く手がける。各種部品の複雑かつ高度化と短納期化が進む中、VA/VE提案により顧客とともにイチから新たな価値を創出するものづくりで定評がある。
同社は複数台の順送プレス機を含め、計14台のプレス機を保有している。順送プレス機は量産性と生産性に優れており、保有する順送プレス機のうち4台がダブルクランク方式となっている。金型トラブルが発生した際は、自社内でメンテナンスできる設備とノウハウがあり、生産計画への影響を最小化できるのも強みの1つだ。
また、一貫生産体制で受注するものづくりは、加工種別ごとに企業へ発注する顧客の負担を軽減し、短納期対応と品質管理を容易にする。こうした生産体制は部品製造業界のトレンドとなっているが、同社はプレス加工後の二次加工が高く評価されている。タップ(ねじ穴)加工や切削加工はもちろん、近隣の協力会社と連携して、めっきや塗装にも一貫して対応する。加えて、二次加工以後は組立や検品、梱包、さらには、自動車・建築部品の緩衝・仮止めで後に必須となるゴム貼りやシール貼り作業まで行う。このレベルでの一貫生産対応は稀有であり、同社が支持される要因となっている。
高品質な完成品を短時間で顧客に供給できる理由は、一貫生産体制や自社での金型メンテナンス以外にも様々な工夫がある。その一例が、プレスカシメによる接合とタップの2工程を、ターンテーブルを介して1カ所で完結する省力化機器。かつて省力化機器事業で顧客の生産現場の効率化に寄与したノウハウと、現場の改善を常に考える社内風土が、このような開発を可能にした。汎用機を並べるだけでは成し得ない、創意工夫に満ちたものづくりを実践している。
顧客からの発注部品をそのまま製作するのではなく、VA/VE提案により、より高度に作り込むことを得意とする。例えば、プレス成形後の部品にボルトを溶接加工で付加することを想定していた顧客には、プレスカシメによる接合方法を提案。必要強度を確保しつつ大幅なコスト削減と短納期を実現した。このようなプロフェッショナルとしての知見と提案力が、競合他社との差別化につながっている。