省電力・ワイヤレス技術を土台にIoT事業を展開
更新日: 2026年3月13日
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ダイセン電子工業は、業務用リモコン製造のほか、設備・機器に組み込まれる自動制御システムやIoTシステム、教育用ロボットの開発を手がける。オンラインストアでは200種類以上の製品や電子パーツを販売しており、それらをカスタマイズして特注システムの開発も行う。電気・電子部品の調達に有利な大阪・日本橋筋商店街「でんでんタウン」に本社を置き、ハードウエアとソフトウエアを一体で開発できる人材とノウハウを有しており、多様な顧客ニーズに応えている。
リモコン事業は創業時から続く中核ビジネスで、テレビなどの家電製品のほか、産業機械や医療機器、商業施設などの機器制御ツールとして、OEM・ODM生産を引き受けている。制御基板のみならず、筐体(外装)の金型も自社で製作しており、各種通信方式を採用した標準品も取り揃える。創業から5年後の1992年には組込みシステム開発事業へと本格的に参入。工場の生産ライン制御や駐車場の料金システムなど、近年のIoTビジネスの下地となる仕事を早い時期から請け負ってきた。
IoT分野では電池不要の無線センサや計測データの送信機器、データ集積・活用のためのクラウドシステムを提供。公共トイレの利用状況の可視化や工場内の温度管理など、遠隔監視システムの構築を請け負っている。
田中宏明社長は、「祖業のリモコン事業の根幹にある省電力技術とワイヤレス技術は、現在のIoT関連の商品開発につながっている」とし、これらの技術ノウハウを生かしつつ多様なニーズに応えていく。
「EnOcean(エンオーシャン)」とは、光や温度、振動などの微弱なエネルギーを電力に変換する環境発電技術を活用した無線通信の国際規格。電波を送信するリモコンスイッチの製品化を皮切りに、この技術を活用した様々なタイプの無線センサの開発を続けている。センサ類をIoTシステムに取り入れることで、配線レスで電池不要の持続可能性が高い仕組みを構築できるのが特徴だ。
無線モジュールを使用した自社製品を多数展開しており、2.4GHz、920MHz、Bluetooth、LoRa、Wi-Fi、LTEM、Wi-Fi Halowなどを取り扱う。そのため、顧客の仕様に沿った最適なシステムを提案できる。
また、教育用ロボットは2004年に開発を開始し、小中学生でも視覚的に動作プログラムを構築できるソフトウエアを併せて無料配布している。これまでのロボットの累計販売台数は3万台を超える。教育機関に向けた出前授業、子ども向けの無料ロボット講習会の開催や、ロボット競技会「Robo RAVE OSAKA」の運営も行っており、講習会受講生が毎年のように「RoboCup」などロボット競技の世界大会にも出場している。