QCDを追求し、多品種少量生産の商用車ミラー市場で圧倒的シェア
大東プレス工業は、商用車モビリティミラーで高いシェアを持つ自動車部品メーカー。市バスに限ればシェアは100%で、バスと建設機械を合わせた市場でもシェア90%を誇る。ミラーの設計・金型製作からプレスおよび樹脂成形、加工・組立、さらには、品質管理や性能評価試験まで一貫して対応する。このような生産体制を基盤に、多品種少量生産を可能にするセル生産や内製化の推進によりQCDを向上し続けている。
金型製作や塗装工程の内製に加え、競合他社が外注に依存する鏡部製造も、海外子会社で生産する。近年は、ダイカストの内製化にも着手するなど、より多くの部品・部材や工程を自社内に取り込むことで、一貫生産体制をより一層強化している。これにより設計開発の自由度が向上し、多品種少量生産への対応を可能にしている。
商用車モビリティミラー市場は、車種や車体サイズ、運転席の位置、使用環境などによって、ミラーの要求仕様は大きく異なる。過去90年にわたり手がけたミラーは7,000点以上にも上り、この実績は、同社の多品種少量生産への対応力の高さを示すものとなっている。
また、内製化による設計自由度の向上は、顧客が期待するQCDの確保につながっている。ミラーの設計・開発においては、運転者の死角の解消や安定した視認性、高い耐久性に加え、最適なコストと納期での供給が課題となる。90年超の技術と経験を生かした提案力により、観光バスや建設機械、ロードミラーなど多様な分野に対応しつつ独自の発想力で高品質に挑み続けている。
ソーラーパネルの導入やリサイクル性を考慮した分解処理が容易な設計など、持続可能な社会の実現に向けたカーボンニュートラルにも積極的に取り組んでいる。また、国内外の事業所間やサプライヤーとの輸送において、通い箱のほか再利用可能かつ高強度のジーンズ素材の通い袋を活用するなど独自の取組を行っている。
自動加工ラインの整備により、ミラー本体に加え、車両に固定するステーも内製化する。このような一貫生産体制を強みに高シェアを堅持することが評価され、「グローバルニッチトップ企業100選」(2013年度、経済産業省)に選定された。
高度な人材が在籍することも同社の強み。大阪府の「優秀技能者表彰」や「青年優秀技能者表彰」、自動車部品工業会の「優良従業員表彰」など受賞実績は多数に上るほか、大阪市の「女性活躍リーディングカンパニー」などの認証取得を受けた。