成形条件の管理と外観検査で高品質な成形品を安定供給
更新日: 2026年3月13日
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エヌエンジニアリングは、各種プラスチック製品の射出成形を手がける。型締力(かたじめりょく)が50~130tの各種成形機を保有し、小型かつ複雑形状部品の成形を得意とする。特に家電や自動車向けなど高い寸法精度と美しい外観品質が求められる製品の成形加工で定評がある。また、3Dプリンターによる高精細な試作品の開発に加え、他社からの移管金型の受け入れやメンテナンスの提案も積極的に行い、顧客の安定した量産を支えている。
保有する高度な成形技術が、手のひらサイズ以下の小型かつ複雑形状の成形を可能にしている。
過去に5㎜サイズの微小部品や、サイズ公差が0.001㎜レベルの製品の成形を手がけたことがある。0.01mm単位で樹脂の投入量の調整と0.1mm/sec単位での射出速度の制御で対応するとともに、MFR(樹脂流動性の指標)に基づく高度な成形条件の管理などで、成形不良を発生することなく、このような厳しい要求に応えた。加えて、ロボットによる成形品の取出や、3次元測定機や目視検査により指紋やキズのない美麗な成形品の供給に対応する。近年は光沢感のある外観を備える家電製品が多く、外観品質への要求が厳しい。このような同社のものづくりが家電業界から支持される理由となっている。
また、寸法精度が厳しい量産品での試作品開発においても同様に高精度が要求される。そのため、高精度な造形が可能な3Dプリンターによる試作を行っており、これが同社の成形技術に厚みを持たせている。
検査工程では検査室での全数目視検査にも対応する。塗装や印刷などの2次加工を伴う家電部品ではキズや汚れのほか指紋や曇りは不良となる。しかし、カメラ検査では照明光の影響でハレーションなどが発生し、良品判定ができない場合がある。そのため、検査員による全数目視検査を行うことで、カメラ検査では判別が難しい微細な不良を確実に排除している。手間と時間を要するが、高品質を維持するための必要工程としている。
廃業した他社から金型の移管を積極的に受け入れている。現行の金型での量産を希望する顧客に対し、摩耗や精度劣化など金型の“健康状態”を診断し、また成形を通じてバリやキズ、ヒケなどの成形不良の有無を確認して、安定した量産の可否を提示。必要があれば、顧客の生産計画に沿うかたちで最適な金型の修繕や更新を提案する。今後は、金型メンテナンスの内製化にも取り組み、金型への理解をより一層深めていく。