多品種少量と大量生産の拠点を使い分け、ねじの多様なニーズに応える
更新日: 2026年3月13日
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中海鋼業は、創業60年にわたって蓄積した転造技術で、建築向けねじを中心に金属加工製品全般を手がける。国内外の拠点でともにISO 9001を認証取得しており、かつ自社内で貿易実務を完結できる体制を有する。めざすところは“世界のねじ屋”だ。国内工場では様々なサイズや特殊な加工もできる多品種小ロット体制を構築し、また、ベトナム工場は国内と同品質で大ロットを安定生産するための拠点とすることでグローバル展開を進めている。
全長にわたってねじ山を構成する全ねじを中心に、部分的にねじ山をつくる片ねじ・両ねじのほか、建築や土木で固定・補強に使われるケミカルねじなどを製造する。ねじ径M3~M64/W1/4~W1-1/2、最長4,000㎜の長尺物まで幅広く対応することが可能。滑り止めの凹凸模様を加工したローレットねじなど特殊分野の製造でも強みを持つ。ローレットは切削での加工が一般的だが、同社は転造技術を用いることで、長尺を途切れなく、かつ効率的に加工する技術を確立している。
また、切削・穴あけ・曲げ・溶接など多様な加工を自社内で行える設備を保有する。面取りや、すり割り、穴付き端面、L曲げ、R曲げ、U曲げなどの多様なニーズに柔軟に応える。
ねじ精度等級は、通り・止まりゲージによる厳格な品質管理を実施。建築向け全ねじで一般的な8g(旧JIS3級相当)だけでなく、6g(旧JIS2級相当)の製造にも対応し、自動車部品などの受注も獲得している。
従来は不可能だった“当たり前”を、IoTやDXで対応する業務改革を推進している。2022年4月に自社開発したシステム「nakanaka(ナカナカ)」は、Web上での見積・発注と物流業務のデジタル化により納品までの一連の工程を可視化。顧客は24時間いつでも、時間や場所を選ばずに在庫確認や見積・発注を確認することができる。受注生産から納品までの流れも“見える化”されているため進捗管理がしやすく、顧客からの安心感と信頼の確保につながっている。
特殊サイズや試作、小ロットにもスピーディに対応する国内拠点と、大ロットの安定量産やコストの強みを発揮する海外拠点のハイブリッド生産により、顧客の安定調達を支える。それでも、よりきめ細かくニーズに応える挑戦に終わりはない。グループ内で電気めっきへの対応に加え、近年はプレス加工も手がけるようになった。また、Uボルトの在庫確保に取り組むなど即納可能な品種に幅を持たせる在庫戦略も強化している。