パイプに特化したプラスチック押出成形品を幅広く供給
更新日: 2026年3月13日
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高永化学は、塩ビやABS樹脂パイプに特化したプラスチック押出成形品の製造・販売を手がける。約150組の金型と約400個のサイジングプレートを保有し、金型費を原則不要としながら、オーダーメイドによる多様なサイズやカラーのパイプ製作に対応する。自社ホームページや大手ECサイトを通じたネット販売に注力し、日本全国の顧客と広く取引を行っている。
また、持続可能な社会の実現をめざし、社会課題の解決にも力を入れている。リサイクル材料を用いたパイプ製造や、パイプ加工技術を応用して高齢者施設向けレクリエーション用品の企画・開発・販売にも注力している。
同社の強みは、圧倒的な保有数を誇る金型と設備による柔軟な対応力にある。同業他社を大きく上回る約150組のパイプ成形用金型と、約400個のサイジングプレートを保有しており、金型製作などの初期費用を不要としつつ、顧客ニーズに応じたオーダーメイドサイズのパイプを提供する。また、旋盤などを用いて金型やサイジングプレートを安価かつ容易に修正できるため、特殊なサイズにも柔軟に対応することができる。しかも、外径のサイズ(寸法)公差は約2%、長さカットにおいては約0.2~0.05%という高精度での管理を実現しており、製品の信頼性の高さでも評価されている。
また、リサイクル材料を用いた安定した成形技術でも定評がある。リサイクル材料は、元の成形品素材の仕様が異なると成形条件の調整が難しくなるが、品質が安定したリサイクル材料の供給ルートの確保と、技術の蓄積による成形安定化技術により品質を確保している。同社では4割以上の製品でリサイクル材料を使用しており、1級グレード樹脂材料に比して原材料価格が安く、粗利率の向上につながっている。
さらに、多様な着色原材料を常時在庫することで、カラーパイプの短納期・少量生産体制を構築しているのも強みとなっている。
産学連携による新たな取り組みにも力を入れている。2022年から大阪総合保育大学とパイプを活用したアイデアワークを実施し、福祉・保育関連向け商品開発にかかる意見交換を行っている。高齢者用ストラックアウトゲームなど高齢者施設向けレクリエーション用品の企画・開発につなげた。また、2025年大阪・関西万博では大学と地元企業10社との共同で「防災ロッカー」を展示。平常時は備品庫として、災害時には授乳室などのプライベート空間として利用できる。現在も顧客ニーズに即した商品開発を継続的に進めている。
大手ECサイトのアマゾンで、「パイプファクトリー」ブランドとしてパイプを販売している。受注生産の過程で発生した余剰製品を廃棄せず、有効活用することを目的に販売を開始し、現在は約150種類のサイズおよびカラーを展開している。ニッチ商品ながらも日本全国から注文があり、廃棄物の削減と販路拡大の両立につなげた。現在では同社全体の売上高の3%程度を占め、販売を伸ばし続けている。