研磨加工と溶接加工の融合による美しい仕上がりが評判
更新日: 2026年3月13日
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福島研磨は、1986年に研磨加工業として創業。現在は研磨加工から溶接加工、板金加工、製缶加工までを一貫して対応し、主に製パンオーブン部品や食品工場向けの交換部品の製造を手がける。一点物の加工や小ロット生産などへの対応力と細かな要求に応える姿勢が評価され、顧客との信頼関係の構築につながっている。最近は、製造時の端材を活用したアップサイクル製品の開発や、女性職人が活躍する職場づくりで注目を集めている。
一貫生産による対応力と、溶接技術と研磨技術の融合による美しい仕上がりが強み。
製図を伴う板金加工から切断加工、曲げ加工、溶接加工、最終の研磨加工までの各工程を社内で完結する。これにより工程間の外注や、外注に伴うワークの移動を省略することで短納期とコスト削減を実現する。同時に、図面がない状態からの製作や、一点物の加工や小ロット生産など柔軟な対応力につながっている。
溶接技術については、板厚1mm前後の薄板の溶接を得意とする。薄板の溶接加工では熱による歪みや穴あきが生じやすいが、急冷や治具による固定など独自のノウハウにより、これらの課題を解消する。杉山幸恵社長は、取得者が少ないとされるアルミニウム溶接適格性証明を取得しており、高難度とされる薄板のアルミ溶接で、その専門性を発揮している。研磨技術については、50年以上の経験を持つベテラン技術者の存在が支えとなっており、溶接ビードを丁寧に取り除き、段差や割れを残さない仕上げを実現している。
このように、溶接技術と研磨技術が高度に融合することで、美観と機能性が求められる400番鏡面仕上げや上品なヘアーライン仕上げを実現し、高い評価を得ている。
“断らない町工場”をモットーとし、顧客の課題に寄り添いながら柔軟に対応する。また、杉山社長自らが現場に立ち、技術と感性を生かしたものづくりを実践し、積極的に発信することで「女性でもできるものづくり」のロールモデルとなることをめざしている。確かな技術による対応力と女性らしい感性を込めた温かな想いで、日々、ものづくりに励んでいる。
近畿大学とセメントプロデュースデザインが連携する商品開発「真剣ゼミ」に参加し、学生と共同でアップサイクル製品の開発に挑戦している。製造時に発生する端材を活用した取組で、学生の若い感性と同社の技術力を掛け合わせた商品企画により新市場の創出をめざしている。併せて、工場見学や試作を通じて、学生がものづくりの実際を体感できる機会を提供ししている。次世代への技術継承を伴う産学連携として注目を集めている。