大阪ものづくり優良企業賞
2012年度受賞企業
匠

大阪の強みであるものづくり中小企業の集積と技術力等を国内外に発信するため、高度な技術力やQCD(品質・コスト・納期)等に優れ、市場での高い評価が期待でき、大阪産業の活性化と地域社会への貢献に資すると認められるものづくり中小企業を選定・顕彰するものです。

受賞企業は、「匠企業」として、自社の販路拡大のための取組を行っていただくほか、大阪府が行う府内製造業のプロモーションに、可能な限りご協力いただきます。

  • 最優秀企業賞

    森下仁丹株式会社 (大阪市中央区)

    代表取締役社長 : 森下 雄司

    企業紹介

    同社は、1893年(明治26年)創業の120周年を迎える老舗企業である。1905年発売の懐中薬「仁丹」を発売以来、銀粒仁丹や仁丹体温計など、医薬品・医薬部外品、医療機器を提供してきた。銀粒仁丹の製造から派生したビーズ状のシームレスカプセル製造技術は、真球状で30μmの薄膜であることから、同社品以外の医薬品・健康食品などにも広く活用されている。従来技術では不可能であった水溶性物質や粉末のカプセル化が可能となり、食品や医薬品への応用が拡大した。現在シームレスカプセルの多層化の実用化も進んでいるが、多層構造のシームレスカプセルの製造は現在同社のみが可能である。更に、合成樹脂を皮膜としてカプセル化することも成功し、産官学共同研究により、微生物を使ったレアメタルの回収など、今後産業分野への展開も可能となった。伝統ある製品を製造するために蓄積された技術から、新たな要素技術が生まれ、更なる技術革新により新規市場を開拓した点などが高く評価され、今回の受賞となった。

  • 技術力部門賞

    株式会社湯山製作所 (豊中市)

    代表取締役 : 湯山裕之

    企業紹介

    同社は、1964年(昭和39年)に創業、粉薬を自動で分割・包装する自動分割分包機を日本で最初に開発・製造し、調剤現場の業務効率化に貢献してきた。業界に先駆けてスライド式機構を開発し、その後開発したR円盤機構は、日本で販売されているほとんど全ての散薬分包機に使用されており、業界のスタンダードとなっている。同社の分包機は、散薬・錠剤の一包化機能、錠剤を自動的に1/2にカットして分包する業界初の全自動ハーフカッター機能、RFIDチップを搭載したタブレットカセットによる薬品の識別・過誤防止機能など、調剤の効率化と安全性を考慮したものであり、特に同社の製品Mini-RはR円盤機構の分包機では世界最小のものである。更に、病院や調剤薬局など顧客のニーズに応えるため、注射薬払出装置、全自動PTP払出装置、水剤分注機、錠剤画像監査装置など調剤に関する自動化機器を次々と開発し、調剤分野におけるリーディングカンパニーとして業界をリードしてきた。病院ごとの個別のシステムに合わせた製品・ソフトの開発など、顧客の要求に応じた豊富なオプションを用意し柔軟に製品のカスタマイズを行うことが出来るなど、日本のみならず、海外各国の調剤事情に合わせたものづくりの独創性と高い技術力が評価され、今回の受賞となった。

  • 特別賞

    株式会社クライムメディカルシステムズ (豊中市)

    代表取締役社長 : 山本 登

    企業紹介

    1993年(平成5年)創業の同社は、病院向け情報システムからスタートし、その後、国産初の循環器動画ネットワークシステムや、現在の基幹業務である国産初のマンモグラフィ画像診断ワークステーションを開発した。マンモグラフィは特殊な画像で高解像度を必要とし、読影方法も独特のため、当時の汎用システムでは実用に耐えなかったが、同社は、産学連携による世界初の1500万画素10ビット同時表示ビューワーを実現し、国産海外産製を問わず全てのマンモグラフィ撮影装置に対応することで、乳がん読影医の負担軽減、診断精度や画像読影効率の向上につなげている。更に、画像均質化技術による画像処理で一貫した基準での読影を可能とした。各装置メーカーの関連技術への対応、世界初のサブピクセル独立駆動技術(ISD)を用いた高画質技術や、装置外部でのRAWデータからの画像の均質化処理技術などネットワークと画像処理技術、画像解析などを併せたシステムを他社に先駆けて開発する力や独創性が高く評価され、今回の受賞となった。

  • 夢・未来・TRI賞

    ターナー色彩株式会社 (大阪市淀川区)

    取締役社長 : 地平 宏

    企業紹介

    同社は、1946年(昭和21年)に創業、水性絵具の製造でスタートした。1963年(昭和38年)国内初の樹脂系絵具を発売。同社の水性絵具は、水性でありながら乾くと耐水性をもつという製品であり、1982年(昭和57年)に発売したアクリル樹脂絵具は、超微粒子顔料を採用することで、アクリル樹脂絵具としては国内での売上げがトップである。色彩をマンセル表色系にて数値管理することで、微細な色差で絵具を製造し、生産時期によって色が変化することのない製造ノウハウをもつ。最近では、ゴムの伸縮にも塗布できる水性塗料を開発し、また社寺の塗装・彩色の修復など、産学連携をはかりながら伝統・歴史を後世に残す技術に取り組んできており、営業と技術、ベテランと若手の間でのロマンを将来へ伝えるための技術的議論が持てる雰囲気があることなどが、今回の受賞となった。

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